井上理津子『さいごの色街 飛田』他

情報考学 Passion For The Future」書評、ソフトウェア評、日々雑感 の橋本大也さんの推薦です。特に井上 理津子さんの『さいごの色街 飛田 』は大人気で、図書館で予約しようと思いましたが、すでに50人以上の予約が入っていました。

とても面白い。色街の風俗文化を探ったノンフィクション。遊郭の名残をとどめる大阪の色街飛田。今でも半ば公然と売春が行われているこの場所を女性フリーライターが、10年かけて地道に取材を重ねた。
原則取材拒否の街だから真正面からは入れない。最初は飛田をお客として利用した男性に話を聴いて回る。飛田の飲み屋の常連になり内部に人脈をつくる努力もする。もちろん「店」にも潜入し女の子の話も聞く・・・・・・。

この本が読みたい本として挙がっているのなら、もう一冊ということで、坂入尚文さんの『間道―見世物とテキヤの領域 』も面白いという。アンテナ全方位であれば、こうした一冊もキャッチできます。どうなのでしょう。この一冊。

テキヤ稼業(的屋、香具師ともいう)のドキュメンタリ。間道(カンドウ)とはわき道、抜け道、隠れ道、裏街道のこと。日本の伝統文化の隠れた側面を描き出す物凄く面白い内容。

さいごの色街 飛田          間道―見世物とテキヤの領域