気になる連載と著作集

10/7の朝日新聞の朝刊に文芸雑誌の広告が掲載されていました。その中で、気になる連載を見つけました。それは「新潮」の11月号から始まる連載で、「生誕百年を前に、初の本格的な評伝!」長谷川郁夫さんの「吉田健一」です。

評伝の対象も対象で難物ですが、書き手も書き手で達筆です。毎月この連載だけでも読みたいと思います。いつも文芸雑誌は新聞広告で済ませていたのですが、この連載には大いに期待したいと思っています。

本の背表紙      堀口大學----詩は一生の長い道      美酒と革嚢 第一書房・長谷川巳之吉



また今回紹介する著作集は「図書」10月号に紹介されていた『定本 見田宗介著作集』(全10巻)と『定本 真木悠介著作集』(全4巻)です。これで、見田宗介/真木悠介さんの社会学者の業績と思想家の業績をまとめて読むことができるようになります。

初の著作集となる本書は、著者が半世紀に及ぶ自分の仕事を振り返り、全面的な新編集の下、その精髄を体系的に示す決定版である。データの更新や改訂を行い、各巻に「著者解題」を収録する。

かつて学生時代に、真木悠介さんの著書を読んで、その思想を理解できたとは思いませんが、何か「熱い」ものを確かに感じました。そんな遠い記憶が甦ってきます。( 真木さんの思想はもう過去の記憶になってしまったのでしょうか。あるいは、今を、未来を読み解く理論なのでしょうか。)

11月、第1回として『定本 見田宗介著作集』から「第1巻」と「第6巻」2冊が同時発売されます。これもまた愉しみな著作集です。

現代社会の存立構造      気流の鳴る音―交響するコミューン      人間解放の理論のために (1971年)