on reading 本を開けば

今日で、先回も取り上げた朝日新聞の「on reading 本を開けば」思想家吉本隆明さんの3回目が終了しました。

この回は便利なった世の中では、「これを読まなきゃおれない」という衝動的な感覚を忘れていく。そうありたくないのであれば、紙と鉛筆で何でもいいから書いてみること。

また、<真の芸術とそれ以外との区別はできた方がいい。自分が心の中で手放せないものがはっきりすれば、わりと楽に区別できます>。( <自分が心の中で手放せないもの>って、何だろう。)

そして、近代日本の作家といえば、漱石と鴎外。それから太宰治をあげ、<時代の勘所を芯に近いところでつかんでいる人>と言い、生前の太宰との出会いの話に展開していきます。

今まで新聞に掲載された3枚の写真を改めて見ると、吉本さん「らしく」生きているということが見て取れます。これからも健康に十分留意され、まだまだ語り続けてほしいと思います。

今日新刊案内のブログ「悪漢と密偵」を見ると、4月の新刊の中に、吉本さんの本が掲載されていました。

これから多くの人が「老い」に直面します。吉本さんはすでに「老い」について多くのことを語っていますが、「老い」ることは本当に幸福につながるのか。そこを、いまの吉本さんから聞きたい。この本、その問いに答えているかどうか。

老いの超え方 (朝日文庫)     老いの流儀     老いの幸福論 (青春新書インテリジェンス)