今日は水曜日、水曜日は古本の日

昨日、たまたま見ていたTVで「ノー残業デイ」のことを放映していました。水曜日はそうした日に当てる企業が多いとのこと。一週間の中で、残業なしで帰りたいのは、私の場合ですが、水曜日か金曜日。片や週の半ば、片や仕事の納めには区切りがいい。

当店では水曜日は古本の日と決め、残業をせずに、古本屋めぐりをしています。めぐる先は新宿(早稲田含む)と神保町と中央沿線。大きくこの3つに区分されると思います。そこを順繰りに廻っています。書店であったり、新古書店であったり、古本屋さんであったり。その点、労を惜しみません。

何と言っても、足で稼ぐ、眼で稼ぐ、気で稼ぐ。単独の古本屋は仕入に一番力を入れます。この1点にかかっていると言ってもいいでしょう。組合に入っていれば、組合員の間で、融通をきかせてくれますが、そうではありません。自力更生するしか手がありません。

今日の古本屋めぐりの成果はと言うと、次の通りです。

どうもピリッときませんが、ま、よしでしょうか。単行本では巌谷大四さんの『本のひとこと』と片岡義男さんの『ブックストアで待ち合わせ』でしょうか。後者はすでに文庫になっていますが、単行本は初めて。これはちょっと面白そうな予感がします。



探しているときは見つからず、見つかるときはあっけなく。そんな文庫が清水幾太郎さんの『私の文章読本』です。ずっと読みたかった一冊で、この中ではこの一冊から読もうと思います。解説はあの狐さんが書いています。『論文の書き方』は周知ですが、著者はその2冊の違いを次のように言っています。

<『論文の書き方』と『私の文章作法』とは、もちろん、根本の考えは全く同じであるけれども、前者は、短期間で一気に書き上げたもので、それだけ密度が高く、少し堅い感じがするのに対して、後者は、前にも述べたような事情で、長い期間、あちらこちらと脱線しながら話して来たものなので、それだけ読み易いということがあるかも知れない。両者が補い合ってくれれば、というのが私の正直な願いである。>

私の文章作法 (中公文庫)