11月 池谷裕二さんの「空想書店」
あと2日で、今年も最終月の12月になります。読書ブログ/書物ブログを一巡すると、新刊書店のサイトでは本とクリスマスプレゼントにという広告が増えています。ジュンク堂書店や恵文社一乗寺店のHPをご覧ください。
こうしたページを見ているだけで、12月師走、X'mas 、歳末と続き、すぐに2011年になってしまいます。1年の月のなかで、12月が一番時の過ぎるのが早い月と言えます。
さて。
今日は「本よみうり堂」の「空想書店」の記事から。この「空想書店」は毎月店主が変わります。10月は松浦弥太郎さんでしたが、今月11月の店主は池谷裕二さんです。
いつも店主のお勧め本を紹介しています。今月は次の5冊です。詳細は「空想書店」のページをご覧下さい。
- メアリアン・ウルフ 『プルーストとイカ 読書は脳をどのように変えるのか?』 インターシフト 2400円
- レーモン・クノー 『文体練習』 朝日出版社 3398円)
- P・アンダーウッド 『一万年の旅路―ネイティヴ・アメリカンの口承史』 翔泳社、2500円
- 米原万里 『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』 角川文庫 552円
- S・カウフマン 『自己組織化と進化の論理』 ちくま学芸文庫 1600円
どうでしょう。ご承知の通り、池谷さんは東大准教授で脳研究者です。理系の方が選ぶと、こうなのでしょうか。何か、ちょっと違うという感じを受けます。それがまた新鮮です。
そして、そういう本をなぜ読もうとするのか。これが読書の核心ですが、池谷さんはアインシュタインのことばを引用して、次のように言います。
<「学べば学ぶほど私は無知だと知る。無知だと知れば知るほど余計に学びたくなる」とはアインシュタインの言葉。まさにこれです。読書リビドー(欲求)は知的好奇心。知の地平線が拡大する快感には享楽的な求心性があります。>
まさにその通りです。
池谷裕二さんの「空想書店」=探索的要素が入った空間=テーマの隠れた書棚をどうぞ、お楽しみ下さい。また、池谷さんのHPもご覧下さい。次に掲載の『和解する脳』(講談社)は池谷さんの最新本です。