今、つかこうへいを読む
今日ブログ巡りをすると、黒岩比佐子さんについての記事が多くなっています。岡崎武志さんの「okatake日記」や乃木繭子さんの「空にパラフィン」などでも取り上げられていました。
個々のブログには黒岩さんに接した方々の思いが綴られており、黒岩さんへの信望の厚さを改めて感じています。それぞれにそれぞれの思いがあります。それを胸に、これから生きていくしかありません。
今年亡くなった人で、もうひとり印象に残っている人がいます。それはつかこうへいさんです。学生時代からその芝居に魅了され、数多くの芝居を観に行きました。最後に演出をした北区つかこうへい劇団の黒木メイサ主演の「飛龍伝」も観ました。
そのあとつかさんは亡くなりました。北区つかこうへい劇団の存亡も懸念されましたが、劇団は継続するようです。先日同劇団AチームとBチームが「飛龍伝」を公演しました。これも観に行きました。
役者の皆さんはつかさんの芝居をとにかく一生懸命演じていました。余裕も、遊びもなく、口角泡を飛ばし、体から汗が飛び散り、追悼の思いを捧げ、2時間半を精一杯演じ切りました。
つかさんが追悼公演をするなといわれていたので、芝居のチラシなどのどこにも追悼公演という言葉がありません、が、これは北区つかこうへい劇団の全員によるつかこうへい追悼公演でした。拍手!
ジュンク堂書店西宮店店長 角石美香さんがそのつかこうへいさんを本の世界が取り上げてくれました。
題して特集「今、つかこうへいを読む」。
これは角石さんが書店人でありながら、20年以上アマチュア演劇をやり、つかさんの影響を受けた演劇人としての発想です。またこれは角石さんのつかこうへいの追悼企画です。
角石さんの全文をお読み下さい。一読すれば、その熱い思いが伝わります。そして、<良かった。私たちには「つかこうへい」という「天才」を読む愉しみが遺されている>という思いになります。
Webでは「つかこうへい全集書目一覧」として、芝居のチラシが掲載され、それをクリックすると、その作品を見ることができます。このチラシを眺めているだけでも、観た芝居への記憶と感慨が去来します。
黒岩さんも、つかさんも、もうすでにいないのです、が、私はこれからも黒岩さんの本を読み、北区つかこうへい劇団の芝居を観ます。