出久根達郎 『百貌百言』

今日は雨の予報もあり。折りたたみ傘を持って行くが、どうにか天気は持ちこたえ、雨降らずの一日でした。

いま読んでいる本。

この本は見開き読みきりなので、携帯本には最適です。いつも出久根さんの「本の本」は愉しく読ませてもらっています。同じ著者の小説よりも面白いと思っています。

例えば。

<世の中てえもんは、自然自然にうごいてゆくんですから、ウカウカしていると、置いてきぼりを食っちまう。なんといって、ふだんの勉強ですよ。勉強もしないで遊んでいたんじゃ、ぜったいに頭があがる時なんてきやァしませんよ。>(古今亭志ん生)

出久根さんは<志ん生も三道楽にうつつをぬかしていたわけではない>と結びます。

この出久根本は著者の敬愛する方々を2頁に書き込んでいますが、どこか窮屈な気がしました。もっと十分なスペースで書くことができれば、さらに面白くなったと思います。

すぐに思い出したのは谷沢永一『百言百話―明日への知恵 』(中公新書)です。これも面白く読みました。

百貌百言 (文春新書)