2021-03-02 本はヘンテコな商品だ 池内紀『東京ひとり散歩』(中公新書)より もともと本自体がヘンテコな商品なのだ。自然法則からいえば、すべて生あるものは誕生のあと、衰退の過程をたどって消滅する。父親はいずれ息子にとって代わられる。ところが、本だけは衰退と退場のあと、古書店の棚でよみがえり、くり返し誕生する。ここでは父親が息子をこえて、齢とともに若くなる。p120 東京ひとり散歩 (中公新書) 作者:紀, 池内 発売日: 2009/09/01 メディア: 新書