林哲夫『喫茶店の時代』(ちくま文庫)

4月新刊のなかで、ブログでもツイッターでも取り上げられていたのはこの一冊。林さんだけでなく、私も喫茶店の時代を過ごした一人です。私たちにとって、あの頃の喫茶店は一体何だったのでしょう。

そこでいろいろなことを学び、さまざまな話をし、終いにはケンカまでした、あの時代。学校よりも、喫茶店で過ごした時間のほうが長い気がします。触れたい、触れたくない、ふれるな!そんな思いがフラッシュバックします。あの頃って一体何だったんでしょう。

ぼくは二十歳だった。それがひとの一生でいちばん美しい年齢だなどとだれにも言わせまい。

ポール・ニザン『アデン アラビア』(晶文社