荻原魚雷 「この先のこと」

荻原魚雷この先のこと」より

 この秋、わたしは五十歳になるが、たぶん、五十代になったら仕事も減るだろう。今まで通り働けるかどうかもわからない。仕事が減ったら、生活レベルもそれに合わせて縮小する。すこしずつ蔵書を売り、なるべくお金をつかわない暮らしをする。のんびり楽しい日々を送るための工夫をする。

 それでも週一くらいは外で酒を飲みたいし、喫茶店にも行きたい。年に二、三回、国内を旅したい。「悠々ではないが、自適の暮らし」を目指したい。

 それは覚悟というよりは、心の準備のようなものだ。

 私も魚雷さんのように、「悠々ではないが、自適の暮らし」を目指したい!先のことを考えると、そうした暮らしも、簡単ではないのですが、心の準備だけは始めたいと思うのです。(もう遅いかしれませんが)

古書古書話

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